「県職員と市役所職員、自分にはどちらが向いているんだろう?」
公務員試験を目指す際、この疑問は誰もが抱く最大の悩みの一つです。ネットで調べても、制度上の違いばかり。自分の将来のライフプランと照らし合わせて「これだ!」と確信を持てる答えを出すのは難しいものです。
この記事では、元県職員・元市役所職員の双方を経験した筆者が、現場のリアルな実情に基づき、4つのポイントで徹底比較します。
この記事を読めば、以下のことが明確になります。
- ライフプラン(引越し・近所付き合い)に合うのはどちらか?
- 仕事のスタイル(対住民・組織の規模感)で活躍できるのはどちらか?
- 自信を持って志望先を選び、面接で「説得力のある志望動機」を語れるようになる。
筆者の紹介
元県職員、市役所、地方独立行政法人を渡り歩いたこむ(@real_komuin)です。私が公務員を目指す前、そして辞める前に「本当に知っておきたかったこと」を発信しています。
それでは、具体的な4つの違いを見ていきましょう!
県職員と市町村職員のリアルな違い:一覧表
まずは、全体像を掴んでおきましょう。
| 比較項目 | 県職員 | 市町村職員 |
| ① 住民との関わり | 少ない(広域行政・調整が主) | 多い(窓口・生活密着業務) |
| ② 転勤・住居 | 県内全域。転居を伴う異動が多い | ほぼなし。ライフプランが安定 |
| ③ 勤務地・キャリア | 本庁、出先機関、学校等。多様 | 基本は市役所。前任者が近い |
| ④ デジタル化 | 比較的進んでいる(テレワーク等) | 自治体による差が非常に大きい |
① 直接住民と関わる頻度:ストレスの「質」が異なる
これは現場で最も感じる違いです。
| 区分 | 県職員 | 市町村職員 |
| 関わり方 | 保健所(医療相談)、県税、許認可。 | 住民票、福祉、子育て。生活のすべて。 |
| ストレス | 対面機会は少なめ。ただし、クレームは広域的で深刻化しやすい。 | 対面・電話が日常茶飯事。数とスピード感による疲弊。 |
| 向いている人 | 仕組み作りや、行政間の調整に集中したい人。 | 住民の顔が見える仕事にやりがいを感じる人。 |
県職員は「現場」よりも「デスクでの調整」が多くなりますが、一度クレームが入ると内容が深く、長期化する傾向があります。
② 転勤と近所付き合い:ライフプランへの直撃弾
仕事内容以上に、あなたの人生を左右するのがこの項目です。
県職員:ダイナミックだが不透明
- 転勤の壁: 2〜3年に一度、県内全域を対象とした異動があります。
- 私生活への影響: パートナーのキャリアを維持するのが難しく、持ち家を建てても「単身赴任」か「長距離通勤」を強いられるケースが多々あります。
- メリット: 勤務地から離れて住めば、「公務員としての顔」を私生活で出す必要がなく、近所付き合いの煩わしさは最小限です。
市町村職員:安定だが「地元の顔」
- 転勤の安心感: 原則として転居を伴う異動はなく、ライフプランが非常に立てやすいのが最大の強み。
- 私生活への影響: 自宅から通えるため、マイホーム派には最適です。
- デメリット: 勤務自治体に住む場合、自治会や地区行事への参加が半ば必須となることも。「あそこの家の子は市役所の人だよ」と見られるため、プライベートでも気が抜けない面があります。
【結論】
「パートナーを大事に、安定した拠点を作りたい」なら市町村。
「仕事とプライベートを完全に切り離したい」なら県が有利です。
③ 勤務地の多様性とキャリアパス
県職員:多様な組織を渡り歩く
- 多様な勤務地: 県庁(本庁)だけでなく、合同庁舎、県立学校、病院、警察本部など、働く場所自体がガラッと変わります。
- キャリア: 現地機関で現場を知り、本庁で政策に関わるというサイクル。引継ぎの際、前任者が遠方にいることが多いため、**「電話一本で聞きにくい雰囲気」**を察するスキル(?)が磨かれます。
市町村職員:ワンチームでのキャリア
- 基本は市役所: 物理的な移動が少ないため、人間関係が固定されやすい側面はありますが、引継ぎは圧倒的に楽です。
- 安心感: 分からないことがあっても、**「前任者が同じ建物(あるいは数キロ先)にいる」**というのは、精神的に大きな支えになります。
④ デジタル化の進捗度:働きやすさの隠れた指標
自治体のデジタル化は、そのまま「残業代」や「有給の取りやすさ」に直結します。
- 県職員: 比較的進んでいる傾向にあります。私がいた県では**「シンクライアント端末」**が導入され、PCのログが全て記録されることで、サービス残業が激減しました。テレワークも導入されやすく、スマートな働き方が可能です。
- 市町村職員: 自治体の財政力と首長の意向に大きく左右されます。進んでいる自治体は先進的ですが、いまだに紙とハンコが主役の職場も少なくありません。
チェックポイント: 志望先のWebサイトを見て「電子申請」や「チャットボット」がどれだけ整備されているか見ておきましょう。それはあなたの未来の労働環境そのものです。
まとめ:あなたの理想のライフプランはどっち?
最後に、判断基準をまとめました。
| あなたの希望 | おすすめの選択肢 |
| 住民と程よい距離を保ち、仕組みを作りたい | 県職員 |
| 近所付き合いを避け、公私の区別をつけたい | 県職員 |
| 転居なしで、安定してマイホームを維持したい | 市町村職員 |
| 地域住民の役に立っている実感を日々得たい | 市町村職員 |
もし今、どちらかに絞りきれなくても焦る必要はありません。
最近では「市町村から県へ」あるいはその逆の転職(キャリア採用)も一般化しています。
まずは、あなたの**「譲れないライフスタイル」**を軸に選んでみてください。それが、面接で語る「自分だけの言葉」に繋がります。
あなたが理想の職場で、自分らしく活躍できることを応援しています!

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